昨日、毒母の主治医からお話がありました。
毒母にはそこまで酷なことが言えなかったので半年と言ったけれど、もう1週間持つかどうか、と言われました。
もう終末期で、身の置き所がないような苦しみになっちゃってるんだそう。
どうりでここ数日でいきなり悪くなるわけだよね。
木曜日には痛がりながら会話もできていたのに、土曜日には会話があやふやに、日曜日には会話が成り立たない状態。
そして昨日の月曜日には、目を空けるのも辛い様子。もはや私のことを分かっているかどうかも不明。
坂道を転がるように、ってなんてぴったりの表現。
前回のお話はこちら:上の子を闘病中の毒親に会わせた話、猛毒伯母とノーマル伯母の違い。
月曜日の流れ
月曜日はこんな感じで進みました。
早朝:主人や上の子、真ん中の子はそれぞれ仕事やら学校へ。
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午前中:家のことを一通りやってから下の子を連れ毒母の病室へ。意識がほぼなく、私のことも分からないかもしれない様子。誰も片づけてなくてぐちゃぐちゃだった棚や洋服を片づけたり、色々。
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お昼ぐらい:毒母の家(私の実家)に数年ぶりに足を踏み入れる。母の汚れた洋服を洗濯機の前へぽいっ。必要そうなタオルだけ持ってすぐに出る。
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午後:仕事をちらっと
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夕方:主治医の話を聞くために再度病院へ。
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夜:主治医が7時ころまで外来対応のため、そのくらいから話を聞く。
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主治医から1週間くらいだろうね、宣告。
午前中にも病院へ
午前中に行こうと思ったのは
午前中にも一度病院へ顔を出し、毒母の顔を見つつ荷物整理を。
昨日の時点で請求書が来てるから対応してくれと言われていたり、誰も片づけていないせいか棚も散らかり放題だったりしたので、私がやらないといけなんだろうな、と思ったり。
あとは、いつもと違う時間に来てみれば、薬の様子が違うだろうから母の様子も違うかもしれない、と思ったり。
色々な思いがぐるぐるしながら病室で母の顔を見ていました。
話しかけても分からない母
もう話しかけても分からないようで、目を空けるのもやっとの母。
わたし「(私)だよ、分かる?」
と言っても、無反応。昨日までは頷いたんだけどね。
もう話せることもないと思ったのですが、さすがに数年ぶりの実家に勝手に入るのは気が引けて。
わたし「母さん、荷物整理してたらカギ見つけたけど、家入っていい?タオルとか、取ってくるから。わかる?」
辛うじて、うっすらと頷く母。でも、意味が分かって頷いてるとは思えません。
聞かれたからわかんないけど頷いとく、みたいな。
こりゃあ、死ぬ間際の人間騙して悪巧みしようと思えばなんかできちゃうわけだ。
お金も見つけちゃったんだよね。入院費に必要だと思って、少しまとまったお金を用意しておいたみたい。カギも金庫もない病院だから物騒だわ!
このお金は夜に伯母と知人(私に連絡をくれた人。母の内縁の夫みたいな関係)に話した上で私が預かることに。知人は金額も知ってたから、母が話してたのかもね。
身体の痛みや喉の渇きしか訴えられない母
たまに母が話すことがあったんですが、手を少しだけあげながら
母「おこして」
母「おろして」
母「くるしい」
母「おちゃ」
と、身体に関することを訴えるのが精いっぱい。
もう辛すぎて、生命維持に関わることしか話せなくなってますね。
でもそのうちそれすら話せなくなるはず。もうその兆候は表れてるし。
もっと欲しい?って聞いても無反応、もっと起こす?って聞いても無反応。反応すらできないんだよね。
どんな体制でも苦しい。がん患者の身の置き所がない苦しみ
わたしが手術した時(大した手術じゃない。数日で退院)も、手術日と次の日くらいはあっちを向いても苦しい、こっちを向いても苦しい、って感じでした。
うとうとできてもすぐ起きて、やっぱり苦しいけど楽な体制なんてひとつもなく。
足を上げてみても苦しい。おろしてみても苦しい。布団挟んでみても苦しい。
そんな経験をしたことがあったので、看護婦さんに「今ね(母)さんは身の置き所がないような感じで苦しいんだと思うよ。」って言われた時に、自分が経験した痛みを想像した。
わたしの時は手術して治っていく痛み。だけど母はひどくなっていくだけの痛み。そんな痛みはちょっと想像を絶する。安楽死があってもいいんじゃないか、とわたしは思う。
あ、わたしの手術の時も知らせなかったんだけどね、絶縁してたし。
この時は知らなかったけど、がん患者が意識をなくし始めた上で「身の置き所がない」みたいなことを言われたら、それはもう余命が近い(数日とか1週間、もちろん人による)ってことらしい。
この時の私の情報は、母から直接聞いた「余命半年」で止まっている状態。
がんに対する知識や「身の置き所がない」ことに対する知識はなかったけど、母の状態を見てたら半年も持たないのは理解してた。
でも、1か月くらい?もうちょい短いかも?はあるかな、って思ってたんだけどね。
死ぬときの準備、できてますか?母は少し準備してたのに渡すのが間に合わなかったみたい
そういえば母がまだ会話ができた時に、保険関係の書類を私に渡さないといけない、って言ってたんですよね。
あと、病院の事務のお姉さんが来て市役所に届け出を出してって言われてる、とか。何の?ww もう話せないから分からないんだけどw
その時のお話はこちら:久しぶりに病院で会った絶縁中の親の話
思えばこの時は、次来た時でいいや、って思っちゃったんだよな。母ももう話せなくなるかもしれない、って言ってたんだし、この時に話しておくべきだったかな。
でも、もう一度その状況になったとしても、やっぱり数年ぶりにいきなり保険の話はムリだろうな。
実は、主治医の先生は、強いお薬入れて腹水抜いたら意識があるうちに一度だけなら家に帰してあげれるかも、って思ってたらしく(夜の話の時に教えてくれた)。一度帰宅できるかも、って話を母にしてたらしい。
だからこの時の母も
母「一度帰れるかもしれないから、その時にちゃんと渡さないと。」
なんて言ってたんだよね。
だからさ。
わたし「わかったよ。まあその時でいいじゃない。」
なんて軽く流しちゃったんだよね。
主治医の話
昼間の実家に行った件は特に語る事なし
ちょっと話が脱線気味になったので、無理やり戻して夜の話。
昼間母の家(実家)に行った話が飛んでいるけれど、本当に数分足を踏み入れただけだったので省略。洗濯物置いてタオル取ってきただけ。仕事があったので書類を探す時間もなかった。
まあ、人並みに、ひっさしぶりだなーーー!みたいな感傷があったくらい。
主治医からの話は絶望的で余命なんて1週間か2週間
主治医からの話は本当に絶望的。
胆のうに癌があるんだけど、それが肝臓にも広がってて、さらに腹膜にも広がっているから腹水を起こしている。
今の段階でできることは何もなく、抗がん剤の治療ができる段階も、とっくに過ぎている。
あとは少しでも楽にしてあげる、緩和ケアしかできない、ということのよう。CT画像を丁寧に見せながら説明してくれました。美人な関西弁の女医さんだったわー。
本人には病名や病状に関してはきちんと伝えてあるけれど、余命に関してだけはウソをついたらしい。
主治医「ご自分の身体ですから、ご本人さんにも知る権利はあります。だから申し上げたというのと、それを言わないと頑として家族に連絡を取ってくれなかったんです。ですから、もうそんな段階は過ぎているんだ、ということをお伝えしました。」
主治医「余命に関しては半年、という風にお伝えしてありましたけど、それは間違っていて、終末期のガン患者さんが今の(母)さんの段階に入られた場合、1週間から長くて2週間です。土曜日からぐっと悪くなられたんですよ。」
主治医「だからと言って、もう1か月もないかもというのを、本人さんに言うのは酷すぎるので、半年、とは言わせて頂きましたけど、今の状況はそういう状況です。」
会話も成り立たず弱っていくだけ
伯母や知人が気になる点は、最後までの間に少しでも話せるのか、ということ。
結果的には、それも無理であろうと。
意識が戻ることももうないだろうし、薬を止めれば薬の影響は抜けるけれども、そこで意識を戻したとしても、もうまともな会話が成り立つかどうかも怪しい。恐らくもう病気が進行しすぎて、会話も成り立たないであろう、と。
治ることもないので、延命処置も行わない。そう、治ることは絶対にない。
つまりさ、あとはもう死ぬのを待ってるだけ、ってことだよね。
うちの母は娘に暴力や暴言当たり前の猛毒母だったけどさ、純粋に人がそんな風になるのって悲しいね。
もうさ、毒も出せないほど弱ってるんだから、二度と毒母に嫌な思いはしなくて済むね。
毒母に対するただの感傷をつらつらと。
毒母、死ぬんだってさ。いや、分かってたけど。
仲直り?謝らせる?そんな間もなく、もう意識がなくなってくだけだってさ。
毒母がちょっと元気だったらさ
母「(私)ちゃん、ごめんね。母さんも悪かったよ。」
みたいなハネムーン期があったんだろうね。そしたらまともに会話できることもあったんだろうね。
毒なのが本質だから、ハネムーン期があっても騙されちゃだめだけどね。ずっとハネムーン期だったらいいけど、絶対にそうはならないから。
でも、もしもの話だけど、病気の状態が少しだけでも安定したら、ちょっと会話もできたりして、ハネムーン期のまま逝ってくれれば。そうしたら、最後だけでも普通の親子でいれたじゃん。
もうそれも無理なんだよね。もうさ、こっちから怒る事すらできないじゃん。もうさ、毒吐くこともない変わりに、冗談言って笑うこともないんだよね。
絶縁中の病気の毒をお持ちので会いに行こうか迷われている方へ
絶縁中の方の中でも病気の連絡があって迷われる方、衰弱しきってからだったら毒本人から受けるダメージは少なくて済むかもしれません。
でも、毒の周りって別の毒がいることも多いので(うちの伯母みたいに)、無理していく必要もないと思う。
私の場合は父も兄弟もおらず一人っ子なので、どうしても私が後始末をしないといけないのが分かっていたから行っただけ。それと猛毒伯母から身を守る、というためにもいい子を演じる必要があった。
その辺の経緯はこちら:絶縁中なのに親が倒れたって連絡がきたよ
それとね、一人っ子で他に身内がいないと、市役所とかから連絡きちゃうらしいんですよ。伯母は身内であっても、私がいる以上法定相続人ではないのでね。
夫婦と違って親子って戸籍上(?)法律上(?)の絶縁ってできなくて。分籍って手段があるっぽいんですけど、でもやっぱり家の処分とか遺体の処分とかの連絡は、絶対に私に来るんですって。
絶縁決めた時にその辺りは調べてあったので、いずれ連絡があることは分かっていて
まあ、きっとそこまでいく前に伯母のところに話がいって、猛毒伯母がうっきーーー!!!ってなるでしょうけどw
だから知人からの電話にも出たんですよね。どうせ何かあったとしたら、後始末は私のところにくるし、あの伯母に知られたら何されるか分かんないし。
あくまで私の状況において行くのを決めただけであって、行かない、という選択があっても良いと思う。
どちらの選択であっても、自分が後悔しない方を選べばいいと思います。